BEAUTY of OPEN TULIP
TIMELESS BEAUTY
BEAUTY of TULIPS
INSPIRATIONS
オープンチューリップに惹かれる心を紐解いて
花びらが開いた姿が美しいオープンチューリップは、ウエディングやギフトを始め、様々なシーンで世界的に注目され、人々を魅了しています。
花びらが開いた姿は、チューリップが朽ちてしまう、その寸前の状態。
なぜ、その状態が、これほどまでに人々を魅了するのでしょうか。
その秘密を紐解きます。
TREND STORY
in WORLD
現代のオープンチューリップの流行の発端は、フランスと言われています。あるアーティストが、フレッシュのチューリップをあえて開かせて、ブーケにしたそうです。
植物が自然の領域に生育しているように表現することをフラワーアレンジの用語では「植生的」といいますが、この開かせた状態は、まさに植生的。花が咲いて朽ちていくまでのリアルな「生」のプロセスをブーケの中に表現したのです。
この表現は多くの人々の心を動かし、韓国で人気となって、さらに世界に広がっています。
SENSE of
BEAUTY
朽ちていく花こそ、美しい。
命の儚さを伝える美意識は、現代に始まったものではありません。オープンチューリップの歴史は17世紀まで遡ります。
バロック時代後期、1600年頃から1800年頃、オランダで「ダッチアンドフレミッシュ」という表現形式の花の静物画が盛んに描かれました。そこに、既にオープンチューリップが沢山登場しています。
この「ダッチアンドフレミッシュ」の表現では、花の表面的な美しさだけでなく、儚さや、<ヴァニタス>「虚栄の戒め」、<メメントモリ>「死を意識することで今を大切に生きること」、<カルペディエム>「今日という日の花を詰め」といった古くから伝わるメッセージが込められていました。
TIMELESS
死を意識するからこそ、生の美しさを感じる美学は、日本の自然や人生の儚さを深く味わう「もののあはれ」の美意識にも通じるところがあります。
私達の心を魅了する花の姿の先には、西洋、東洋を超えた人々の「美意識」が確かに存在し、それが私達の心を動かす所以かもしれません。