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THE BEAUTIFUL COLORS of EUROPE and JAPAN
TIMELESS BEAUTY

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BEAUTIFUL EUROPEAN
COLOR PALETTE

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音色や言葉の絶妙な差異を表す「ニュアンス」という言葉。

色彩において、ニュアンスカラーとは、彩度が低く、曖昧な色のことを指します。例えば、グレーとベージュを混ぜたような「グレージュ」(#B1A08A)、白とベージュの間のような「エクリュ」(#EEE7E0 )、ピンクとベージュの中間の「ピンクベージュ」(#D5A499)などの色名があります。フランスをはじめヨーロッパでは、明るく光沢のあるグレーを「パールグレイ」(#BDBDB7)、灰色みのピンクを「オードローズ」(#C58087)と呼ぶなど、美しく詩的なネーミングが多数存在し、ニュアンスカラーは愛されているカラーパレットです。パリの街並みも、まさにグレイッシュなニュアンスカラーで美しく彩られています。 

 BEAUTIFUL JAPANESE
COLOR PALETTE

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日本では、江戸時代、「四十八茶百鼠」といわれる茶色と鼠色の中間色が流行しました。その背景には、幕府が出した、庶民の華美、贅沢を禁じる奢侈禁止令(しゃしきんしれい)がありました。紫や紅といった鮮やかな色や布地の絹は贅沢であると禁止したのです。そこで、江戸の人々は、色名の後ろに、「茶」や「鼠」とつけて、さまざまな中間色を楽しみました。その数が多いことをあらわし「四十八茶百鼠」と呼ばれるようになったのです。

例えば、白茶(しらちゃ #DDBB99)、葡萄茶(えびちゃ#6C2C2F)、紅鼠(べにねず#A06F70)、桜鼠(さくらねず#D8C6BC)など。中でも、流行色の茶と鼠を組み合わせた茶鼠(ちゃねずみ#A99E93)は当時の人々に愛された最強の色でした。「茶は渋くて粋、鼠は品が良くて粋」といわれていました。

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SENSE OF BEAUTY

「粋」とは、「心意気」のことで、江戸で生まれた日本独自の美意識です。華美や贅沢が禁じられる中でも、目立たないところに凝った装飾や素材を使って、さりげない華やかさを演出したり、「茶」や「鼠」とつけて色彩の多様なバリエーションを楽しんだりと、江戸の人々は、遊び心を忘れず、独自の美を紡ぎだしました。

制限があっても、豊かな心を大切に、創意工夫するクールな心意気。江戸の人々が大切にした「粋」の美意識には、人々の内面のピュアな美しさを感じます。

日本語の「粋」と並んで語られる美意識として、フランス語のEsprit(エスプリ・哲学・機知)という言葉があります。Art de Vivre(アール・ド・ヴィーヴル)「生活を芸術ととらえ、自分らしく豊かに美を見いだし謳歌する」という美しいエスプリを持つフランス。生活の中に美を見つけだし、楽しむ感性や機知。日本の「粋」と西洋の「エスプリ」。美とは、心が創り出すものだと教えてくれます。

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